音楽理論ショートコード導入ガイド:Noto Music対応の美しい表記

音楽記事を書くとき、C#G#maj7(b5) のような表記が、 本文と微妙にズレたり、フォントがちぐはぐになったりして、 「内容は合っているのに見た目が惜しい」と感じたことはありませんか?

当ラボでは、音楽理論をWeb上で正確かつ自然な見た目で表示するために、 「Noto Music」フォントの特性を活かした専用ショートコード を使用しています。 この記事では、その導入方法と基本的な使い方をまとめます。

まずは完成イメージ

このショートコードを導入すると、たとえば次のような表記をすっきり表示できます。

入力例 表示イメージ 用途
[m pname="c" accid="s"] C 基本の音名表記
[m pname="g" accid="f" lang="ja"] 変ト 日本語音名
[m pname="c" suffix="maj7(#5)"] Cmaj7(5) コードネーム表記
[m pname="b" lang="de" rt="ハー"] Hハー ドイツ語音名

このショートコードでできること

このショートコードは、単なる記号の置き換えではありません。音楽理論の文脈に合わせて、
表記の見た目と内容を両立するための仕組みをまとめています。

  • 3言語の自動書き換え:lang 属性ひとつで、日本式・英式・独式の表記を切り替え
  • コードネームの整ったレイアウト: ルート音・変化記号・サフィックスのサイズ感と位置を自動調整
  • 変化記号の自動変換: #b を、見た目の良い として処理
  • 日本語表記にも対応: 必要に応じて、変化記号だけにルビを振るような表現にも対応

導入手順

ステップ1:CSSを追加する

まずは表示用のCSSを追加します。 テーマの「追加CSS」または style.css に貼り付けてください。

なお、下のCSSはそのままコピーして使える前提です。最初の段階では、内容をすべて理解しなくても問題ありません。

詳しい設計思想は、以下の記事で解説しています。

/* ========================================================= */
/* 1. 基本フォント設定(Notoファミリーで統一)              */
/* ========================================================= */

/* 音楽記号のフォント指定(.noto-music-symbolクラスでNoto Musicを適用) */
.noto-music-symbol {
    font-family: 'Noto Music', sans-serif !important;
}

/* ========================================================= */
/* 2. 和音記号(コードネーム)のサイズと位置調整            */
/* ========================================================= */

/* ▼ パターンA: 記号のみを上付き文字にする場合(本文中のシンプルな表記向け) */
/* HTML例: C<sup class="noto-music-symbol sharp">♯</sup> */
sup.double-sharp,
sup.sharp,
sup.natural,
sup.flat,
sup.double-flat {
    font-size: 100%;
}

/* ▼ パターンB: spanで全体を囲む場合(複雑な和音表記向け) */
/* HTML例:
   <span class="noto-music-symbol">
     G<sup class="sharp">♯</sup>
     <span class="suffix">maj7(...)</span>
   </span>
*/

/* ルートの変化記号のサイズ調整 */
span.noto-music-symbol > sup.double-sharp { font-size: 130%; }
span.noto-music-symbol > sup.sharp,
span.noto-music-symbol > sup.flat,
span.noto-music-symbol > sup.double-flat { font-size: 100%; }

/* サフィックス(maj7など)のサイズと縦位置調整 */
span.noto-music-symbol > span.suffix {
    font-size: 70%;
    vertical-align: 0.5em;
}

/* サフィックス内の変化記号(♯5など)のサイズと縦位置調整 */
span.noto-music-symbol > span.suffix > span.suffix-sharp {
    vertical-align: 0.2em;
    font-size: 110%;
}

span.noto-music-symbol > span.suffix > span.suffix-flat {
    vertical-align: 0em;
    font-size: 110%;
}

/* ========================================================= */
/* 3. ルビが長くても親文字幅を極力いじらせないための設定    */
/* ========================================================= */

ruby {
    ruby-position: over;
    ruby-align: center;
    text-align: center;
}

rt {
    white-space: nowrap;
    line-height: 1;
}

ruby > rb,
ruby {
    letter-spacing: normal;
    word-spacing: normal;
}

ステップ2:PHPコードを追加する

次に、ショートコード を有効にするためのPHPコードを追加します。

追加先は次のどちらかがおすすめです。

  • functions.php に直接追加する
  • Code Snippets プラグインで管理する

おすすめ: Code Snippets などのプラグインを使って管理する方法が安全オススメです。

テーマ更新の影響を受けにくく、万が一コードに問題があっても、 スニペット単位で停止できるため、管理しやすくなります。

functions.php に追加する場合の注意点を見る

functions.php を直接編集する場合は、事前にバックアップを取ってください。記述ミスがあると、サイト全体でエラーが出ることがあります。

Code Snippetsでの設定方法

  1. プラグイン Code Snippets をインストールする
  2. [Snippets] → [Add New] を開く
  3. PHPコードを貼り付ける
  4. 名前を付ける(例:楽典ショートコード
  5. Run snippet everywhere を選ぶ
  6. Save Changes and Activate をクリックする

導入後は、投稿本文にショートコードを入力するだけで使えます。

入力例 表示イメージ 用途
[m pname="c" accid="s"] C 基本の音名表記
[m pname="g" accid="f" lang="ja"] 変ト 日本語音名
[m pname="c" suffix="maj7(#5)"] Cmaj7(5) コードネーム表記
[m pname="b" lang="de" rt="ハー"] Hハー ドイツ語音名

全パターンの入力例はこちら

特殊な表記や細かい入力方法は、一覧ページにまとめています。
「どう書くんだっけ?」と思ったときに、そのままコピペ用の辞典として使えます。

👉 ショートコード 全入力パターン集・逆引き辞典(近日公開)

まとめ

正確な音楽理論を伝えるには、内容だけでなく表記の品質も重要です。
このショートコードを使うことで、執筆時に毎回見た目を調整しなくても、
音楽理論にふさわしい表記を安定して出力できます。

音楽系ブログ、教材制作、理論解説記事などで、ぜひ活用してみてください。

湖口浩朗(こぐちひろあき)

Seegmund Music Labo 代表 / 洗足学園音楽大学 非常勤講師

音楽理論家・教育家。作曲を専門とし、洗足学園音楽大学作曲コースを首席で卒業。在学中、鈴木純明、古曽志洋子の各氏に師事。現在、母校の非常勤講師として後進の指導にあたる。
サイト外で個人レッスン受付中。詳しくはプロフィールページで。

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